2月は平和と紛争予防紛争解決月間です。近頃は世界で紛争が頻発しています。2022年2月からのロシアのウクライナ侵攻、2023年10月からはパレスチナとハマスの武力衝突、いまだに続いています。アジアでも中国と台湾、北朝鮮と韓国など紛争の気配があります。ロータリーの究極の目標は世界平和を目指しています。ちょうど私がロータリーに入会した年度、2012-13年度RI会長の田中作次さんは「奉仕を通じて平和を」というテーマを掲げておられました。先々週ロータリー財団のセミナーに出席しまして「ロータリー平和フェローシップ」について聞いて来たので皆さんと共有したいと思います。
「ロータリー平和フェローシップ」というロータリー財団のプログラムがあります。ポールハリス没後50年を記念して構想され、2002年に始動しました。毎年最大130名の学生が、平和と開発に関する研究を行うため、全額支給のフェローシップ(奨学金)を受けることができます。フェローシップは、修士号取得プログラム(50名)と専門能力開発修了証取得プログラム(80名)があります。世界に7か所の平和センターがあります。修士号プログラムの期間は15~24か月で日本の国際基督教大学(ICU)もその一つとなっています。現在、1,700名を超える平和フェローシップ学友が、115カ国以上で、政府や非政府組織、教育、研究、警察、軍隊、平和構築に取り組む国際組織でリーダーとして活躍しています。
ロータリーは経済平和研究所ともパートナーシップを結んでいます。ここでは積極的平和と消極的平和を考えています。「消極的平和」が通常、暴力がない状態と定義される一方、「積極的平和」は、より平和な社会をもたらす根本的な条件、すなわち優れたガバナンス、必要なサービスへのアクセス、健全なビジネス環境、人権の尊重などに着目しています。
このような素晴らしいプログラムがあるにも関わらず、平和フェローになった日本人の数は38名、全体の3%です。この数をもっと増やしてゆきたいという願いがあります。国際基督教大学(ICU)の平和センターは東京、神奈川、埼玉、千葉の6地区のホストエリア体制で運営されています。現在のホストエリアコーディネータは飛火野RCの水野功さんがされていて、次が今ガバナーの宮崎陽市郎さんとなるそうです。意外と身近なところにロータリー平和センターがありますので、これを機会に関心を持っていただければと思います。