’24-01-31 会長挨拶 北村淳

 今月1月は職業奉仕月間でした。1月17日に地区職業奉仕委員長の卓話があり、1月24日に職業奉仕についてのグループディスカッションがありました。会員一人一人が職業奉仕について考えを巡らせたのではないかと思います。本日は最終回ですのでこれまでの気づきを発表していただいてさらに職業奉仕についての考えを深めていただけたらと思います。私も「私の考える職業奉仕」について考えさせていただきましたので発表させていただきます。

 私は建築士という職業分類で入会させていただいております。資格としては一級建築士を持っていて、住宅やビルの設計監理を主な業務として行っています。施主のどんな建築をつくりたいのかの要望を聞き、内容を整理して建築物を設計してゆきます。そこには施主の要望以外に敷地や近隣、予算や法規制などの問題が関わってきます。それらを全てクリアして設計図書をまとめます。建築物も日々技術が進化していますので、その時代にあった設計をしてゆく必要があります。そのためには日々研鑽を積みその時々の施主の要望に応えられるようにしています。

 建築士の資格を維持するには3年に1度の定期講習を受けなければなりません。丁度今年がその年で定期講習のテキストの中に建築士の職業倫理というページがあります。2005年に発覚した構造計算偽装事件の後、翌年建築士法が改正され第2条の2(職責)と第21条の4(信用失墜行為の禁止)という項目が追加されました。

 (職責)第2条の2 建築士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。
 (信用失墜行為の禁止)第21条の4 建築士は、建築士の信用または品位を害するような行為をしてはならない。

 ロータリーでは既に高潔性と高い倫理基準で職業奉仕を行うことになっています。日本には「三方よし」の考え方があったので、高潔性と高い倫理基準は当たり前のことと思っていましたが、より良い社会にするために、ロータリーを通じてこの職業奉仕の考えを広め、社会で共有してゆかないとならないのだと思いました。